vol,2_ DUCA_

【あの空へ vol,2_ DUCA_ 】

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焼けた鉄の塊から発する金属音.
赤はアキラのシンボルカラー?
イタリアンレッドはDUCAのもの.
それが今でも似合うから、
やっぱりアキラの色。

どっかのマダムに買ってもらうとか?
そういう浮名には事欠かなかったアキラ.
残念ながら、
馬鹿みたいにバイトを掛け持ちで
稼ぎまくったということは五人だけの秘密.

目の前にもう一台.
ライムグリーンはカワサキ渾身のレプリカモデル.
それをメータ回りから足回りまで、
どれがオリジナルパーツなのか見当もつかない.

バイトに励んだ代償は
ここでも大活躍.まあ自己満足の極み.

工賃を払うなんて馬鹿げてる?
全てのパーツを自分で組み上げるスタイルがヒロシの拘り.
もちろん女の子とは無縁の硬派、ライムグリーンへの拘り?

そして今は、
どう贔屓目にみたって立派なオヤヂ.
メタボ?チョイワル?
実態は普通のオヤヂに決まってる.
はっきりしているのは
自分だけ遠い存在に思えて
懐かしい気分なんて欠片もないってこと.

「今度はいつ?」
「五人の誰かがハイサイドを起こした日」

あの日に交わした約束は、
ちょっとした解散宣言のつもりだった.
まさか本当に引っ張り出されるとは
思ってもみなかった.

アミが諦めずに何度も電話を寄こした理由は、
本当は別にありそうだけど、
今はそこまで考える余裕もない.

あの日に約束したツーリングの再開.
集合場所は北の大地、真紅に染まる厚岸草の湖.

そう宣言したアミが嬉しそうに顔を覗き込んでくる.
ちょっと困惑?
カナの部屋で初めて会ったときと同じ感情.
大迷惑.

「ハイサイドって俺のこと?」
〝そうに決まってる〟
とは誰も言わない.

〝どっから走ってきたと思ってる?〟
態度にアリアリ.

東名の端っこからコンニチハって
そこまで呑気なわけもなく・・・

ハイサイド
あの事故が今日の始まり.

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つづく
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